丘の地崩れを修復する
2020年02月24日

丘中の砂利土を丸1ヶ月ふるいにかけ、この土地を花の丘にする上で最大の問題だった土壌を改善することに成功した。
しかしこの丘の問題点はまだ残っており、次の課題は地崩れである。

この地崩れ部分にはまだ土地がジャングルだった頃一際背の高い竹が生えていたのだが、それが強風で煽られた際に坂ごと崩れてしまったのだ。
問題は竹、雑木をほぼ全て切り倒した今後は根張りの解消と共に別種の地崩れのリスクが増加することである。
植物の根は土粒同士を繋ぎとめてくれるので、何もなくなるとそれはそれで困るのだ。

対策としてはグランドカバーに向いた植物を植えるのが良い。
が、まずは前提としてこの崩れた部分を元の状態にまで戻さなければ何も始めることは出来ないだろう。
ユンボ(油圧ショベル)を使えば作業が早いのだが、下手に坂に爪をかけるとその衝撃によって更に坂が崩れる可能性があるので原始的にスコップを使って作業することにする。

崩れてコンクリートに乗った部分の土をザクザクとスコップで削り、テミに乗せては思い切り上に放り投げる。
粘土質で水を吸うだけ吸って乾かない為に大変重い。
そもそもそういう土質だから崩壊するのだろう。然もない。

作業の途中でテミに一々土を乗せて上に投げるよりも、スコップで削った土をそのまま上に放り投げる方が早いと気が付く。
延々と宙に向かって土を放り投げる

どうかスコップの衝撃で更に崩れないでくれと願いながら削っていく。

窪みが埋まってくると凹部分が斜面になって投げた土がそのまま下に滑り落ちてくるようになった為、伐採して詰んであった枝ゴミを窪みに置き骨組み代わりに使う。
枯れ木の断層が出来て後々地崩れの要因になる可能性はあるが、この真冬に汗だくで茹っていた私にはそれどころではなかった。
最悪後で縦から鉄筋でも打ち込んで対策しよう。それはそれでハンマーを打ち込む衝撃で全てが崩れ去る懸念がある。

土が窪みに置いた骨組みに引っかかることで修復作業が進むようになった。
この作業はあくまで応急処置で、勝負どころは植物たちに任せるつもりである。

大分崩れる前の状態に戻ってきたように思える。
元が竹と雑木に覆われていて土地の全体像を理解しにくく、ハゲになった今だと崩れる前の状態という表現がピンと来ない。

遠めに見ても良い感じになってきたように思う。崩れてさえいなければ何でも良い。

ひたすら削り続け、ついに崩れた土で埋まっていた底のコンクリート道の端が見えた。
思ったより土が素直に斜面で固まってくれており進捗が良い。

底が見えてから遠からず修復作業が完了した。
急造かつ荒削りでこのまま放っておけば再び崩れるだろうが、地崩れのリスクが増える梅雨まではまだ3ヶ月程の時間がある。
それだけ時間があればどうにかなるだろう。

作業が非常に早く終わったので、植える為の植物を探して数日間ホームセンターなどを探して奔走する。

花の咲く低木として一番ポピュラーなツツジを購入。生垣にはせず低木として育てる予定である。
丘の見晴らしの良い場所に久留米ツツジ(九重)を植えてみた。うーん幻想的。

しかし現状は荒野に咲く一輪の小さな花という表現がしっくり来る状態である。
花の丘への道は遠く厳しいが継続は力なり、千里の道も一歩からだ。何時かはこの荒地を花木で埋まる丘にしてやろうと決意を固める。

地崩れを修復した部分にも久留米ツツジ(暮れの雪)を植える。
申し訳程度に鹿沼土を混ぜたりしたがへんに土壌を改良しようとシャベルを崖に差し込むと再び地崩れする可能性があり、あまり大げさには手を付けられない。

ちなみに斜面に空いた穴は土を押し付けて何度も殴りつけることで固めている。
極端に粘土質のクソ土壌をしていることから押しつぶすと一応その状態で固まってくれるのだ。
作業が楽で助かるが嬉しくはない。

